巷で話題の【酸熱トリートメント】。
2018年に生まれたばかりの新しい技術なので、「名前を聞いたことはあるけれど、実際どんなトリートメントなのかよくわからない」という声をよく耳にします。
下の写真は酸熱トリートメントのBeforeAfterです。
Beforeの写真はご来店時のヘアスタイル、Afterは仕上げにストレートアイロンを入れているので、ブローの条件は異なりますが、Beforeと比べて、Afterは髪のハリ、コシ、ツヤが出ているのがお分かりでしょうか?
この写真のモデルさん方は酸熱トリートメントを施術後、右側の写真の方は「アラフィフの髪がアラサーになった!」と大喜びでした。
「今まで白髪染めを繰り返して、傷みですっかりツヤが出なかったから、ツヤが出るようになって嬉しい!」とのことでした。
また、左側の写真の方も、「ハリコシがないくせ毛で、ブローやストレートアイロンをしても、すぐもとの大きなうねりが出てきてしまい、広がってしまうのが悩み」とのことでしたが、酸熱トリートメントを施術することにより、「ハリコシが出てまとまりやすくなり、ブローが楽になった」そうです。
今回はこの酸熱トリートメントがどのような効果のあるトリートメントなのか、メリットやデメリットを含めて徹底検証していきます!
目次
酸熱トリートメントの効果とは?
酸熱トリートメントとは、その名が表す通り、髪に酸と熱を与えることで髪質改善をするトリートメントです。
酸熱トリートメントの効果を化学的に説明すると、難しい言葉になりますが、グリオキシル酸というph1~2の強酸に、ストレートアイロンで180度の熱を加えると、髪の毛の内部でイミノ結合という反応が起こり、髪が疎水化(キューティクルが締まり水をはじく効果)するという変化が起きます。つまり化学反応で髪の性質を変えるのです。
一般的に、髪は湿気に弱く、湿気の強い日は、細くてコシがない髪や、エイジング毛、ダメージが強い髪は湿気を吸ってペチャっと潰れたり、うねりが通常より強く出たりします。
が、酸熱トリートメントをすることで、イミノ結合によりハリコシが生まれ、髪が湿気を吸わなくなるので、湿気によるうねりが改善し、髪に光沢が出るのです。
酸熱トリートメントと従来のトリートメントとの違い
髪は死んでいる細胞のため、一度壊れてしまうと、元に戻すことはできません。
従来のトリートメントは、髪の内部に不足するたんぱく質や水分を加えた後、髪の表面をコーティングすることで保湿し、髪の内部のたんぱく質や水分の流出を防ぎ、手触りを良くします。髪の傷みを一時的に補修しますが、傷みを根本から直すものではありません。
髪のコーティング成分は、洗うことで取れてしまいます。美容院で通常行われるトリートメントには1か月くらい効果が長持ちするものもありますが、一生続くものではありません。
ダメージの度合いが酷くなりすぎると、髪の内部にたんぱく質や水分を加えても、定着させることができずに、すぐ流れてしまうということもあります。
一方、酸熱トリートメントも、髪の傷みを元に戻すことはできません。
しかし、化学反応で髪の性質を変えるため、疎水効果は長持ちします。洗っても取れません。
キューティクルを開きにくくすることで、施術時に髪の内部に加えたたんぱく質や水分が流出しづらくなるので、通常のトリートメントで効果が出にくいハイダメージ毛でも効果を実感することができます。
酸熱トリートメントのデメリット
酸熱トリートメントが化学反応で髪の性質を変えるということは、良いことばかりではなく、当然デメリットもあります。
デメリット①独特の薬品臭がある
酸熱トリートメントで使用するグリオキシル酸は、もともと工業用として使われていた酸です。
施術後、1週間ぐらいは、髪を洗う(濡らす)時に、独特の薬品臭(やや刺激臭)がします。
乾かすと臭いはなくなりますが、気になる場合は、シャンプーやトリートメントで香りの良いもの(フルーティーな香りは相性が良さそう)を使うと良いでしょう。
髪を乾かすときは、ドライヤーでしっかり乾かした後、さらにストレートアイロンで髪の内部の水分をしっかり飛ばしましょう。
デメリット②カラーやパーマ、縮毛矯正の施術をしづらくなる
通常、カラーやパーマ液(通常の縮毛矯正も)には、髪の内部に薬剤を浸透しやすくするために、アルカリ剤が入っています。
アルカリ剤はキューティクルを開きやすくするもので、酸熱トリートメントと真逆の働きをするので、相性が悪いです。
もし、カラーや縮毛矯正が絶対必要なのであれば、酸熱トリートメントの施術前に行いましょう。ただし、カラーは酸熱トリートメントの効果により褪色(色が抜けること)しやすくなります。
カラーや縮毛矯正との同時施術は不可能ではありませんが、薬剤の効きが弱くなります。
酸熱トリートメントを施術した部分に、特に施術直後のパーマや縮毛矯正は、過膨潤、過収れんといった事故につながり(髪がチリチリに傷む恐れがあります)とても危険です。施術後半年は避けたほうが無難です。
カラーや縮毛矯正をする場合は、酸熱トリートメントを施術していない根本のリタッチにし、酸熱トリートメントをしたことは、担当の美容師さんに、施術日とともに必ず伝えましょう。
パーマは、最後にストレートアイロンで仕上げるのが基本なので、基本的に不向きです。
デメリット③もともと硬い毛には不向き
酸熱トリートメントは湿気によるくせを防ぐことには優れていますが、もともとの縮毛をまっすぐにすることはできません。
硬い髪のくせ毛の場合、まとまりを良くする解決策は縮毛矯正です。
ハリコシがある硬い髪にハリコシが出る施術を行うと、ゴワゴワ、ギシギシ硬い手触りになります。
もし縮毛矯正か酸熱トリートメントかで悩むのであれば、縮毛矯正を選ぶのが無難です。
デメリット④繰り返しすぎると髪が硬くなりすぎる
酸熱トリートメントの施術を初めて行う場合は、3週間に1度のペースで2か月に3回行うと、効果が半年続くと言われています。(使用する薬剤による差や個人差があります。)
効果に実感を得られたからと言って、過度に酸熱トリートメントを繰り返し続けると、ハリコシが出すぎて、ギシギシ硬い感じになります。
酸熱トリートメントの効果を得られたら半年、施術をお休みし、その間は通常のトリートメントで保湿のお手入れを行うと良いでしょう。
酸熱トリートメントのクチコミ
酸熱トリートメントを体験された方の声を集めてみました!
今日ずっと気になってた酸熱トリートメントしてきた✨
3回やって完璧な状態になるらしいんだけど、1回目でこんな感じだったから変化が楽しみ✨🤤 pic.twitter.com/3l4wbGJVHf
— 春日あゆみᗦ↞︎◃︎ (@GjvRZNIGGMeG8xC) September 11, 2020
明治神宮のそばにある
GARTEのはせももさんに
酸熱トリートメントやってもらった
髪の毛軽くなって髪の毛も乾きやすい
また来月行く予定🥺🥺🥺🤲🏻 神 pic.twitter.com/K2pC1Yn6xn— riri (@krrrrqr) September 13, 2020
酸熱トリートメントしてもろた!
今日は湿気で特別うねうねだったからビフォアフの差がすごいー!!✨✨✨ちゅるんちゅるんよ pic.twitter.com/vDudpVFxrl— れじ (@reji_bukuro2) September 11, 2020
酸熱トリートメントまぢで臭いな🙄
髪の毛くっさ🙄— あーたろ (@Earllyyy__) September 11, 2020
サラサラでツルツルな仕上がりをツイートされる方が多いようですが、臭いという声も、確かにありました!
酸熱トリートメントの効果とデメリット、口コミのまとめ
今回は、酸熱トリートメントの効果とデメリット、口コミについてお伝えしましたが、いかがでしたか?
酸熱トリートメントは、髪に酸と熱を与えることで、髪質改善(化学反応で髪の性質を変える)するトリートメントです。
ハリコシが出て、湿気によるうねりや広がりを防ぐという効果があるので、
- 細くてコシがない髪、
- エイジング毛、
- ダメージが強い髪
に向いています。
酸熱トリートメントのデメリットは、
- 髪を洗う(濡らす)時に、独特の薬品臭(やや刺激臭)があること、
- カラーやパーマ、縮毛矯正などに含まれるアルカリ剤と相性が悪い
ということです。
カラーやパーマ、縮毛矯正が必要な場合は、担当の美容師さんと施術前によく相談しましょう。
また、酸熱トリートメントは化学反応で髪の性質を硬く変えるという性質上、
- もともと硬い髪
- 酸熱トリートメントの施術を繰り返しすでにハリコシが出ている髪
には向いていません。
縮毛矯正か酸熱トリートメントかどちらを施術するか悩む場合は、まずは縮毛矯正、髪が硬くなってまとまりが悪くなってきた場合は通常のトリートメントがおススメです。
薬剤を使用する施術は自己判断が難しいものです。
施術前に担当の美容師さんとしっかり相談して、不安を解消してから施術をすることをお勧めします。
もし、相談できる美容師さんが近所にいないという場合は、TwitterのDMからご相談承ります。
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